アトピーについて
アトピー性皮膚炎とは良くなったり、悪くなったりを繰り返す、痒みのある湿疹です。多くの人は元々アレルギーを起こしやすい体質(アトピー素因) と皮膚が乾燥しやすい素因を持っています。アレルギーを起こしやすい体質の目安として、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、花粉症、食物アレルギー等の既往歴や家族
にも同じような症状の人がいることなどが挙げられます。
湿疹の特徴は悪い時に赤味が強く、肌に体液の溜まった膨らみが無数に出る症状が現れます。落ち着いている時の症状は、皮膚が乾燥し硬くなります。この場合は痒みが強く、 掻爬痕(そうはこん)が目立ちます。また、炎症の後にはフケのようなものが落ち、これを繰り返して苔癬化(たいせんか)します。
顔、首、肘や膝関節の内側、腹、背中等に左右対称に現れやすいことも特徴です。
アトピー性皮膚炎=外邪(※)+肌の弱さ+食生活+環境+ストレス+胃腸の働き
※外邪:風・寒・湿・熱・暑・燥の影響(湿気が多い梅雨時期には、湿邪の影響を受けやすいという意味です)
元々、アトピー性皮膚炎の発症因子はドライスキンです。皮脂表面の皮脂膜不足や保湿能力低下、バリア機能障害により外部からの刺激を受けやすくなっています。
①皮膚の炎症の治療
②胃腸の働きと体質を改善し、再発を防ぐ
③傷ついた肌を修復し、バリア機能を高め、肌質を改善する
普段から食べているものでもアトピーの人には消化吸収されにくいものがあります。消化吸収されないものは アレルゲンとなり、皮膚に負担をかけ、腸内細菌叢のバランスを悪くします。腸内細菌はビタミンB2やB6と いった皮膚を養うビタミンを生成します。
乾燥肌はわずかな刺激にも反応し、痒みが増長されます。保湿することで乾燥肌を改善し、バリア機能を高め、 痒みを緩和します。
最終目標は肌を安定させ、美肌をつくることです。その為には患者さん自身が漢方薬の服薬や食生活と睡眠時間の改善、スキンケアに積極的に取り組んでいきましょう。
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